Web漫画の世界、どんどん盛り上がってますよね! 読者として楽しむのもいいけど、自分で描いてみたい!って人も多いんじゃないでしょうか?
でも、いざ描いてみようと思っても、
- 面白いストーリーってどうやって作るの?
- 読者を飽きさせない展開の仕方がわからない…
- プロットってそもそも何?
なんて悩み、ありませんか?
そんなあなたに朗報です!
この記事では、Web漫画のストーリー作りに役立つ「7ポイントストーリーストラクチャー」という手法を、わかりやすく解説します。
7ポイントストーリーストラクチャーをマスターすれば、読者の心を掴む、魅力的なWeb漫画が描けること間違いなし!
7ポイントストーリーストラクチャーとは?
7ポイントストーリーストラクチャーとは、物語を7つのポイントに区切って構成する手法です。ハリウッド映画などでよく使われていて、Web漫画にも応用できます。
ダン・ウェルズという作家が提唱したこの手法は、もともと脚本術として広く知られていますが、Web漫画のような視覚的なストーリーテリングにも非常に効果的です。
(※ 上図は、7つのポイントを視覚的に示したものです。横軸に時間の流れ、縦軸に緊張感を表し、各ポイントを山と谷で表現しています。 フックで読者の興味を引きつけ、プロットポイント1で物語を大きく動かし、ピンチポイント1で試練を与え、ミッドポイントで主人公を変化させ、ピンチポイント2で最大の危機を迎え、プロットポイント2でクライマックスへの準備をし、クライマックスで物語を締めくくる、という流れを視覚的に示しています。)
各ポイントは以下の通りです。
- フック: 読者の興味を引きつけ、物語の世界に引き込む
- プロットポイント1: 物語を大きく動かす最初の転換点
- ピンチポイント1: 主人公に試練を与える出来事
- ミッドポイント: 物語の中間点。主人公に大きな変化が起こる
- ピンチポイント2: 主人公を追い詰める、最大の試練
- プロットポイント2: 物語をクライマックスへと導く最後の転換点
- クライマックス: 物語の最高潮。主人公の運命が決まる
なぜ7ポイントストーリーストラクチャーが効果的なのか?
7ポイントストーリーストラクチャーには、次のようなメリットがあります。
- 起承転結を自然に作れる: 物語の展開にメリハリがつき、読者を飽きさせない
- 読者の感情を揺さぶる: 緊張感や期待感、達成感など、読者の感情を効果的にコントロールできる
- キャラクターを魅力的に描く: 主人公の成長や変化を明確に描き、共感を呼ぶ
Web漫画で7ポイントストーリーストラクチャーを活用するには?
7ポイントストーリーストラクチャーは、様々なジャンルのWeb漫画に活用できます。
例えば、
恋愛漫画
主人公が恋に落ちるきっかけ(フック)、ライバルの登場(プロットポイント1)、恋の試練(ピンチポイント)、二人の関係の変化(ミッドポイント)、破局の危機(ピンチポイント2)、復縁の決意(プロットポイント2)、結末(クライマックス)…
ファンタジー漫画
主人公が魔法の世界に迷い込む(フック)、仲間との出会い(プロットポイント1)、魔物との戦い(ピンチポイント)、新たな能力の覚醒(ミッドポイント)、強大な敵の出現(ピンチポイント2)、決戦への準備(プロットポイント2)、世界の命運をかけた戦い(クライマックス)…
スポーツ漫画
主人公が競技を始めるきっかけ(フック)、ライバルとの出会い(プロットポイント1)、挫折(ピンチポイント)、才能の開花(ミッドポイント)、怪我やスランプ(ピンチポイント2)、復活(プロットポイント2)、頂点を目指す戦い(クライマックス)…
のように、どんなジャンルのWeb漫画にも応用することができます。
具体的なWeb漫画作品を例に挙げながら、7ポイントストーリーストラクチャーをどのように活用するのか解説していきます。
7ポイントストーリーストラクチャーをWeb漫画で実践!
1. フック:読者の心を掴む!
「フック」は、読者の興味を引きつけ、物語の世界に引き込むための重要なポイントです。
Web漫画では、最初の数ページで読者の心を掴まなければ、すぐに離脱されてしまう可能性があります。
そのため、インパクトのあるシーンや魅力的なキャラクターを登場させる、謎めいたセリフで読者の好奇心を刺激するなど、工夫が必要です。
例:
「俺だけレベルアップな件」
最弱ハンターの水篠旬が、死にかけたことをきっかけにレベルアップ能力に目覚めるシーン。
読者は、水篠旬がどのようにして強くなっていくのか、という期待感を持つことができます。
「外見至上主義」
いじめられっ子の主人公が、ある朝目覚めるとイケメンの姿になっていたという衝撃的なシーン。
このシーンは、読者に「なぜ主人公はイケメンになったのか?」「これからどうなるのか?」という疑問を抱かせ、物語に引き込みます。
「女神降臨」
容姿にコンプレックスを持つ主人公・任朱静(イム・ジュギョン)が、メイクの力で"女神"に変身するシーン。
読者は、メイクを通して主人公がどのように変化していくのか興味を持ち、物語に引き込まれます。
2. プロットポイント1:物語が動き出す!
「プロットポイント1」は、物語を大きく動かす最初の転換点です。
主人公が新たな目標を見つけたり、事件に巻き込まれたり、思いがけない出会いをしたりすることで、物語が動き出します。
例:
「俺だけレベルアップな件」
水篠旬が、レベルアップ能力を使ってダンジョン攻略に挑むことを決意するシーン。
これは、水篠旬が「最強のハンターになる」という新たな目標を設定し、物語が本格的に動き出すポイントです。
「外見至上主義」
主人公が、イケメンの姿を手に入れたことで、これまでとは違う人生を歩み始めるシーン。
このシーンは、主人公が新しい環境に身を置き、新たな人間関係を築き始めるという、物語の大きな転換点となっています。
「Sweet Home」
引きこもりの主人公・車賢秀(チャ・ヒョンス)が、マンションの外で怪物が人間を襲うのを目撃するシーン。
平凡な日常から一転、主人公は生き残るために戦うことを決意し、物語が大きく動き出します。
3. ピンチポイント1:試練を乗り越えろ!
「ピンチポイント1」は、主人公に試練を与える出来事です。
主人公は、ここで初めて困難に直面し、葛藤します。
このピンチポイントを乗り越えることで、主人公は成長し、物語は次の段階へと進みます。
例:
「俺だけレベルアップな件」
水篠旬が、強力なモンスターに遭遇し、苦戦するシーン。
読者は、水篠旬がどのようにしてこの危機を乗り越えるのか、ハラハラドキドキしながら読み進めることになります。
「外見至上主義」
主人公が、イケメンの姿になったことで、新たなトラブルに巻き込まれるシーン。
外見の変化によって、主人公はこれまでとは異なる問題に直面し、それを解決するために奮闘します。
「梨泰院クラス」
主人公・パク・セロイが、大手飲食企業チャンガグループの御曹司に暴行され、復讐を誓うシーン。
強大な敵との戦いが始まり、主人公の苦難が予想されます。
4. ミッドポイント:主人公が変わる!
「ミッドポイント」は、物語の中間点です。
主人公は、これまでの経験を通して成長し、変化を遂げます。
この変化は、主人公の性格や考え方、行動などに現れ、物語に新たな展開をもたらします。
例:
「俺だけレベルアップな件」
水篠旬が、数々の試練を乗り越え、ハンターとしての実力と自信をつけていくシーン。
水篠旬は、もはや以前の最弱ハンターではありません。彼は、強敵との戦いを経て、精神的にも成長を遂げます。
「外見至上主義」
主人公が、外見だけでなく、内面も成長していくシーン。
主人公は、イケメンの姿になったことで様々な経験をし、人間として成長していきます。
「それでも僕らは走り続ける」
陸上選手の主人公・キ・ソンギョムと、映画翻訳家の主人公・オ・ミジュがお互いの違いを受け入れ、惹かれ合うようになるシーン。
二人の関係性が深まり、それぞれの人生観に変化が生まれます。
5. ピンチポイント2:最大の危機!
「ピンチポイント2」は、主人公を追い詰める、最大の試練です。
主人公は、ここで絶体絶命の危機に陥り、最大の葛藤を経験します。
このピンチポイントを乗り越えられるかどうかが、物語のクライマックスを左右します。
例:
「俺だけレベルアップな件」
水篠旬が、世界の命運をかけた戦いに挑むシーン。
これは、水篠旬にとって最大の試練であり、彼の能力と精神力が試される場面です。
「外見至上主義」
主人公が、過去のトラウマと向き合い、大きな決断を迫られるシーン。
主人公は、過去の苦い経験と向き合い、それを乗り越えることで、真の成長を遂げます。
「チーズ・イン・ザ・トラップ」
主人公ホン・ソルが、ストーカー被害に遭い、ユ・ジョンとの関係も悪化するシーン。
これまでの平穏な日々が崩れ、主人公は精神的に追い詰められます。
6. プロットポイント2:クライマックスへの道!
「プロットポイント2」は、物語をクライマックスへと導く最後の転換点です。
主人公は、最後の決戦に向けて、覚悟を決めます。
例:
「俺だけレベルアップな件」
水篠旬が、最強の敵との最終決戦に挑むことを決意するシーン。
読者は、水篠旬がどのようにして最強の敵を倒すのか、固唾を飲んで見守ることになります。
「外見至上主義」
主人公が、自分自身のアイデンティティを受け入れ、未来に向かって進んでいくシーン。
主人公は、過去の自分と決別し、新たな人生を歩む決意をします。
「ナビレラ -それでも蝶は舞う-」
70歳でバレエを始めた主人公・シム・ドクチュルが、周囲の反対を押し切り、舞台に立つことを決意するシーン。
夢に向かって突き進む主人公の姿に、読者は心を打たれます。
7. クライマックス:すべてが決着する!
「クライマックス」は、物語の最高潮です。
主人公は、最大の敵と戦い、運命が決まります。
例:
「俺だけレベルアップな件」
水篠旬が、人類の存亡をかけた戦いで、最強の敵を倒すシーン。
壮絶な戦いの末、水篠旬は最強の敵を倒し、人類を救います。
「外見至上主義」
主人公が、過去の自分と決別し、新しい自分として生きていくことを決意するシーン。
主人公は、外見にとらわれることなく、自分らしく生きることを決意します。
「Sweet Home」
怪物化した住人たちとの戦いを生き抜き、人間としての尊厳を守り抜くシーン。
極限状態の中で、主人公は仲間と共に戦い、希望を掴みます。
7ポイントストーリーストラクチャーを意識したWeb漫画を描いてみよう!
7ポイントストーリーストラクチャーを理解したところで、実際にWeb漫画のストーリー作りに取り組んでみましょう。
以下のポイントを意識すると、より効果的にストーリーを構成することができます。
- 各ポイントの役割を理解する: 各ポイントがどのような役割を果たすのかを理解し、ストーリー展開に活かしましょう。
- バランスを意識する: 各ポイントの分量や配置を調整し、バランスの取れたストーリーを構成しましょう。
- オリジナリティを加える: 7ポイントストーリーストラクチャーはあくまで基本的な構成です。独自のアイデアや工夫を加えて、オリジナリティあふれる作品を作りましょう。
まとめ
7ポイントストーリーストラクチャーを活用することで、Web漫画のストーリーを効果的に構成し、読者の心を掴むことができます。
ぜひ、今回の内容を参考に、あなただけのWeb漫画を創作してみてください!
参考文献
- Dan Wells - 7 Point Story Structure
Web漫画のキャラクター設定のコツ
読者の共感を呼ぶキャラクターを作るには?
読者が感情移入しやすいキャラクターを作るには、以下のポイントを意識してみましょう。
- 共通点を作る: 読者と共通の趣味や悩みを持つキャラクターは、親近感が湧きやすく、感情移入しやすいです。
- 個性を与える: 外見、性格、口癖など、他のキャラクターとは異なる個性的な特徴を持たせることで、記憶に残るキャラクターになります。
- 成長を描く: 物語を通して、キャラクターが成長していく姿を描くことで、読者に応援したい気持ちを抱かせます。
魅力的なキャラクター設定の例
- 「SPY×FAMILY」のアーニャ: 超能力を持つ少女アーニャは、可愛らしい外見と独特な言動で読者を魅了しています。
- 「地獄楽」の画眉丸: 死罪人でありながら、妻との再会を願う画眉丸の姿は、読者の共感を呼びます。
- 「葬送のフリーレン」のフリーレン: エルフであるフリーレンが、人間との交流を通して成長していく姿は、多くの読者に感動を与えています。
読者参加型コンテンツ
この記事を読んだ皆さんのWeb漫画制作を応援したいので、簡単なアンケートを実施します!
アンケート
Q1. あなたがWeb漫画を描く上で、一番悩んでいることは何ですか?
- ストーリー構成
- キャラクター設定
- 絵柄
- その他
Q2. 7ポイントストーリーストラクチャーについて、もっと知りたいことはありますか?
まとめ
魅力的なWeb漫画を作るには、ストーリー構成だけでなく、キャラクター設定も重要です。
読者の共感を呼ぶキャラクターを作ることで、Web漫画の世界観はより豊かになり、読者の心を掴むことができるでしょう。