『テムパル』の数ある強敵の中で、主人公グリードの運命を決定的に変えたのは誰かと聞かれたら、あなたは誰を思い浮かべますか?多くの強敵の影に隠れ、堕落した教皇「ドレヴィゴ」の本当の重要性を見過ごしていませんか?
ドレヴィゴの存在は物語の見方を変える鍵です。
ドレヴィゴは、単にグリードに倒された序盤のボスではありません。彼の存在がなければ、グリードは自己中心的なプレイヤーのままだったかもしれず、伝説の「聖なる光の鎧セット」も手に入らなかったのです。物語の核心に触れるこの重要な転換点を知らなければ、『テムパル』の本当の面白さを見逃してしまいます。
ポイント
ドレヴィゴの存在が、グリードの成長と伝説の装備獲得に直結している点は見逃せません。
ご安心ください。この記事では、ドレヴィゴというキャラクターの全てを徹底的に掘り下げ、彼がグリードの伝説にいかに不可欠な存在であったかを明らかにします。彼の基本情報から腐敗した素顔、グリードとの激闘の全貌、そして彼の死がもたらした物語への影響や裏の伏線まで、あらゆる情報を網羅しました。
この記事を読めば、ドレヴィゴの役割がどれほど物語に深く根差していたかが分かります。
『テムパル』のストーリーをただ追うだけでなく、キャラクター一人ひとりの背景や物語の深層を理解し、もっと楽しみたいと願う熱心なファンのあなたにこそ読んでほしい内容です。さあ、グリードの伝説が真に始まったあの瞬間へ、一緒に旅を始めましょう。
読み進める前に
この先に進むことで、『テムパル』の隠された奥深さに触れることができます。
この記事でわかること
- 堕落した教皇ドレヴィゴの正体と許されざる悪行
- グリードの伝説の始まりとなったヴァチカンレイドの全貌
- ドレヴィゴの死が物語に与えた重要な影響と隠された伏線
堕落した教皇ドレヴィゴの正体とは?

大陸最大の宗教組織の頂点に立ちながら、その権威を私物化した堕落の化身、ドレヴィゴ。ここでは、聖職者の仮面の下に隠された彼の本当の姿と、その腐敗しきった人物像に迫ります。
基本プロフィールまとめ
ドレヴィゴの基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 本名/称号 | ドレヴィゴ (Drevigo / 드레비고) |
| 所属/肩書 | レベッカ教会/第13代教皇 |
| 初登場 | 小説 Chapter 118 (言及), Chapter 124 (戦闘) |
| 役割 | 物語序盤の敵対者/レイドボス |
| 関連アイテム | ・神性の盾 (イザベルが所持) ・聖なる光の鎧セット (ドロップ品) |
| 主な関係者 | ・グリード: クラスクエストのターゲットとして敵対。 ・ダミアン: 次期教皇候補としてドレヴィゴに挑戦。 ・レベッカの娘たち (イザベル, リン, ルナ): 道具として扱い、虐待。 |
| 最期 | グリードによって討伐される。 |
ドレヴィゴは、最高神レベッカを崇める大陸最大の宗教組織「レベッカ教会」の第13代教皇として、絶大な権力と影響力を持っていました。彼の名前が初めて作中で言及されたのは、グリードが「神性の盾」の行方を追う過程です。そして、教会の腐敗を正そうとするダミアンや、囚われたレベッカの娘たちを救おうとするグリードの前に、巨大な壁として立ちはだかりました。彼の討伐は、グリードのクラスクエストの達成条件の一つであり、物語序盤における極めて重要なイベントとなります。彼の死と共にドロップされた「聖なる光の鎧セット」は、その後のグリードの運命を文字通り切り開いていく、彼の代名詞とも言える装備となりました。
聖職者の仮面と暴君の素顔
ドレヴィゴの本性
聖なる教皇という称号とは裏腹に、ドレヴィゴの内面は飽くなき欲望に満ちていました。ここでは、彼がいかにして教会を腐敗させたのか、その暴君としての本性を明らかにします。
ドレヴィゴは、その聖職者の仮面の下に、貪欲な暴君の素顔を隠していました。彼は市場経済の知識を悪用し、本来は人々を癒す存在である司祭を「商品化」。そのヒーリング能力に応じてランク付けし、富裕層に高値で売りつけることで、教会に莫大な富をもたらしました。その富は信者のためには使われず、高位の司祭たちと共に、あらゆる不正行為と欲望を満たすための資金となったのです。ヴァチカンは祈りの場ではなく、彼の快楽のための城へと成り下がっていました。しかし、彼の恐ろしさは単なる腐敗だけではありません。彼のレベッカ女神への信仰心は本物であり、その信仰に裏打ちされた神聖力は「レベッカの娘」に匹敵するほど絶大でした。信仰と悪行が矛盾なく同居するその姿は、暗殺者シャイに「善行をすべきと知りながら残虐行為を行う分、ヤタン教会よりも遥かに陰湿で危険だ」と評されるほど。この聖と俗が入り混じった歪んだカリスマこそが、ドレヴィゴというキャラクターの核心であり、彼の討伐を極めて困難なものにしていたのです。
「レベッカの娘」たちへの非道な扱い
最大の罪:聖女への虐待
ドレヴィゴの罪の中で最も許されざるものが、女神の代理人である「レベッカの娘」たちへの虐待です。彼のこの非道な行いが、グリードの運命を大きく動かす引き金となりました。
女神レベッカの代理人であり、本来であれば最も敬われるべき存在である「レベッカの娘」たち。イザベル、リン、ルナといった彼女たちは、教会と信者を守るためにその身を捧げる聖女でした。しかし、ドレヴィゴにとって彼女たちは、自らの権威と欲望を満たすための「道具」であり、教皇を守るための強力な「消耗品」でしかありませんでした。彼は、自身の意のままにならない忠誠心のない娘たちを疎ましく思い、いずれ排除して、自分に絶対服従する新たなパラディンを据えようと画策していました。特にイザベルは、その力の源である「神性の盾」を酷使させられ、命を削られていました。当初、グリードがヴァチカンを訪れた目的は、伝説の鍛冶師ファグマの遺産を探すという、あくまで個人的なものでした。しかし、彼はヴァチカン内部で囚われ、苦しめられている彼女たちの窮状を目の当たりにします。この発見が、グリードの目的を根底から変えました。自己の利益追求という動機は、虐げられた人々を解放するという英雄的な使命へと昇華されたのです。ドレヴィゴの非道な行いが、一人の利己的なプレイヤーを、真の英雄へと変貌させる直接的な引き金となったのでした。
グリードの伝説の序章となった「ヴァチカンレイド」

グリードの個人的なクエストから始まった行動は、やがて大陸最大の宗教組織を揺るがす大事件へと発展します。ここでは、彼の伝説の序章として知られる「ヴァチカンレイド」の全貌を、その発端から壮絶な戦闘の経緯までを詳しく追っていきます。
発端:ファグマの遺産探しが解放の使命へ
自己中心から英雄へ
この伝説的なレイドは、最初から英雄的な使命感によって始まったわけではありませんでした。全ては、一人の鍛冶師の個人的なアイテム探しから始まります。
当初、グリードがヴァチカンを訪れた目的は、伝説の鍛冶師ファグマが遺した武具の一つである「神性の盾」の製作方法を見つけ出すという、純粋に自己の利益を追求するものでした。当時の彼は、借金返済という現実的な目標を抱え、その名の通り「Greed(強欲)」に自身の力と富のみを求める利己的なプレイヤーでした。世界の情勢や他者の苦しみに関心はなく、あくまで自身のクラスクエストを達成するための一環として、レベッカ教会に足を踏み入れたのです。しかし、その目的はヴァチカンの内部で根底から覆されます。彼はそこで、教皇ドレヴィゴによって幽閉され、命を削られながら苦しむ聖女イザベルの姿を目の当たりにしました。この衝撃的な出会いが、彼の心を大きく揺さぶります。ただのアイテム探しだったクエストは、虐げられた人々を救い出し、腐敗した権力者に正義の鉄槌を下すという、英雄的な「解放の使命」へとその性質を劇的に変えたのです。望むと望まざるとにかかわらず、グリードは初めて自己の利益を超え、他者のためにその力を使うという、真の英雄としての役割を担うことになりました。
強大な壁:グリードとダミアンを圧倒した神聖力
規格外の敵・教皇ドレヴィゴ
グリードの成し遂げた偉業の大きさを理解するためには、まず彼が戦いを挑んだ相手がいかに規格外の力を持っていたかを知る必要があります。
教皇ドレヴィゴは、ただ腐敗しただけの老人ではありませんでした。彼のレベッカ女神への信仰心は本物であり、その信仰から生まれる神聖力は、単独で軍隊に匹敵すると言われる「レベッカの娘」にすら劣らない、まさしく絶対的なものでした。その圧倒的な力は、次期教皇の最有力候補であった敬虔な信徒ダミアンとの対決で遺憾なく発揮されます。正義感に燃えるダミアンは、グリードの助けを得てドレヴィゴに戦いを挑みましたが、結果は惨敗でした。ドレヴィゴは強力無比な光魔法をいとも容易く操り、大陸トップクラスのパラディンであるはずのダミアンを赤子同然にあしらったのです。この絶望的なまでの力の差は、ドレヴィゴ討伐がいかに無謀な挑戦であるかをプレイヤーと読者に痛感させました。彼は、物語のボスとして、倒すべき悪であると同時に、決して超えられないかのように思える巨大な壁として君臨していました。この圧倒的な強さがあったからこそ、後にグリードが彼を打ち破った際の衝撃とカタルシスは計り知れないものとなり、その勝利が真の伝説として語り継がれることになったのです。
戦闘の経緯:教皇庁への潜入とツェダカギルドの参戦
ヴァチカン突入の裏側
虐げられた人々を救うという新たな使命を胸に、グリードは大陸で最も神聖な場所であり、同時に最も危険な敵地であるヴァチカンへの単独潜入を開始します。
教皇庁への潜入は、ドレヴィゴを盲信する狂信的な司祭や、精鋭であるパラディンたちとの絶え間ない戦闘の連続でした。当時のグリードは、プレイヤー全体で見てもまだ発展途上であり、真正面からぶつかれば勝ち目はありません。しかし、彼は伝説のクラス「ファグマの末裔」としてのユニークなスキルと、何より自らの手で作り上げた強力な装備の数々を駆使して、教皇庁の厳重な防衛網を一つ、また一つと突破していきます。状況に応じて装備を瞬時に切り替え、敵の弱点を突く彼の戦術は、後の「テムパル(アイテムの力)」と称される彼の戦闘スタイルの原型そのものでした。そして、レイドが終盤に差し掛かり、グリードが追い詰められたその時、彼が所属するツェダカギルドの仲間たちがヴァチカンに到着します。これは、グリードの個人的な行動が、ギルド全体、ひいては世界中を巻き込む大きな出来事へと発展した決定的な瞬間でした。このヴァチカン襲撃という行為は、グリードが「普通のプレイヤー」ではいられなくなる後戻りのできない一線であり、世界のパワーバランスを左右する重要人物として、その名を刻む第一歩となったのです。
クライマックスと覚醒:名言「俺が伝説だ」の真相

ヴァチカンレイドは、ついに教皇ドレヴィゴとの直接対決というクライマックスを迎えます。この戦いは単なるボス戦ではなく、一人のプレイヤーが自らの劣等感を打ち破り、伝説として覚醒する、魂の物語でした。
激闘の末の最期とグリードの勝利
最終決戦の幕開け
圧倒的な神聖力を誇る教皇ドレヴィゴと、満身創痍の挑戦者グリード。戦力差は絶望的とも思える状況で、伝説の誕生を告げる最終決戦の火蓋が切られました。
ドレヴィゴとの直接対決は、まさに死闘でした。当時のグリードのレベルでは到底太刀打ちできない格上の相手であり、ドレヴィゴが放つ聖属性の魔法は一撃一撃が致命傷になりかねないほどの威力を持っていました。実際、グリードが愛用していたレジェンダリー等級の「フロストライト・オーク族長のヘルメット」ですら、その強力な光魔法の一撃で粉々に砕け散るほどでした。しかし、ここからのグリードの戦いこそが、彼の真骨頂でした。彼は正攻法を早々に捨て、自らのクラス「ファグマの末裔」の特性を最大限に活用します。強力な攻撃を受け流し、隙を見てはファグマの剣舞を叩き込み、状況に応じて装備を瞬時に切り替えることで、徐々に戦況を覆していきます。防御に優れた鎧を纏って攻撃を耐え、次の一瞬には攻撃に特化した装備で反撃に転じる。その戦い方は、まさしく「テムパル(アイテムの力)」を体現するものでした。そして激闘の末、あらゆるスキルとアイテム、そして不屈の意志を総動員したグリードの一撃が、ついに堕落した教皇を捉え、その命を絶ったのです。
魂の叫び:グリードが伝説になった瞬間
俺が伝説だ──その意味
この勝利が伝説として語り継がれる理由は、単に強敵を倒したからではありません。勝利の瞬間に放たれた魂の叫びこそが、グリードというキャラクターの誕生を告げる、真のクライマックスだったのです。
満身創痍でドレヴィゴを打ち破ったグリードは、その勝利の瞬間に高らかに宣言します。「俺が伝説だ」。この一言は、単なる勝利宣言や傲慢なセリフではありません。それは、現実世界で何者でもなく、失敗と借金を重ねてきた青年、長嶺巧が、初めて心の底から自らの価値と可能性を認め、受け入れた「魂の叫び」でした。彼は物語の序盤、偶然手に入れた伝説のクラス「ファグマの末裔」に対しても、「自分はそれに値しない」という強烈な劣等感を常に抱いていました。しかし、大陸最強クラスのネームドボスであるドレヴィゴを、仲間やNPCの助けはありながらも、最終的には自らの力で打ち破ったという事実が、彼の内なる壁を打ち砕きます。この宣言は、プレイヤーである長嶺巧の精神が、アバターであるグリードの持つポテンシャルと完全に一体化した瞬間でした。もはや伝説のクラスを「演じる」のではなく、彼自身が伝説そのものに「なった」ことを示す、決定的で感動的な自己実現の瞬間だったのです。
【小説とウェブトゥーンの違い】なぜ名言は省略されたのか?
描かれなかった名言の行方
『テムパル』を小説とウェブトゥーンの両方で楽しんでいるファンの間では、このクライマックスシーンの扱いの違いが大きな話題となりました。
多くの原作小説ファンを驚かせ、そして少しがっかりさせたのが、ウェブトゥーン版ではこの象徴的なセリフ「俺が伝説だ」が省略されてしまったことです。ウェブトゥーンでは、グリードが静かにドレヴィゴを倒す描写になっており、彼の内面的な覚醒よりも、戦闘の決着という側面に焦点が当てられています。この省略がなぜそれほど大きな問題とされたのか。それは、前述の通り、このセリフがグリードのキャラクターが確立される上で、最も重要な心理的ブレークスルーの瞬間を象徴していたからです。この一言があるかないかで、ヴァチカンレイドの持つ意味合いが大きく変わってきます。セリフがあれば、この戦いは「グリードという伝説の誕生譚」になります。しかし、セリフがなければ、それは単に「強力なボス、ドレヴィゴの討伐譚」に留まってしまうのです。もちろん、ウェブトゥーンの構成上の都合や、絵で見せる演出を優先した結果かもしれませんが、この違いを知ることは、二つのメディアにおける物語の解釈の差を理解する上で、非常に興味深いポイントと言えるでしょう。
勝利の報酬:グリードを伝説へと押し上げた戦利品

ドレヴィゴの討伐は、グリードに精神的な覚醒だけでなく、物理的にも計り知れない恩恵をもたらしました。彼が手に入れた規格外の報酬の数々は、その後のグリードの運命を文字通り「装備」の力で切り開いていく、強力な礎となります。
報酬①:レベル20アップという破格の経験値
常識外れの成長ボーナス
激闘を終えたグリードに与えられた最初の報酬は、全プレイヤーが耳を疑うような、常識外れの経験値でした。
ドレヴィゴが光の粒子となって消滅した直後、システムメッセージはグリードに驚愕の事実を告げました。彼はこの一戦で、なんと一度に20レベルも上昇するという、前代未聞の経験値を獲得したのです。『テムパル』の世界において、レベルが上がるほど次のレベルまでに必要な経験値は飛躍的に増加し、トップランカーでさえ1レベル上げるのに多大な時間を要します。その常識を覆すこの報酬は、教皇ドレヴィゴという存在が、単なるフィールドボスなどとは比較にならない、世界の根幹に関わる重要NPCであったことを何よりも雄弁に物語っていました。このレベルアップにより、グリードは他の高レベルプレイヤーとの差を一気に縮め、それまで到達できなかったレベル帯のスキルや装備、狩場へのアクセス権を瞬時に手に入れたのです。それは単なるレベルアップという言葉では片付けられない、彼の成長速度を異常なまでに加速させる起爆剤でした。この破格の報酬こそ、システムがグリードの成し遂げた偉業を「伝説」として認定した、最初の証だったと言えるでしょう。
報酬②:最強の装備「聖なる光の鎧セット」の戦略的価値
魔法に強くなる装備革命
莫大な経験値以上に、このレイドで得られた最大の報酬は、間違いなくドレヴィゴがドロップした伝説の防具セットでした。
その報酬とは、かつて伝説の鍛冶師ファグマが、第5代教皇フランツのためにアダマンティウムから特別に製作したとされるレジェンダリー等級の防具「聖なる光の鎧セット」です。この鎧が持つ性能は、グリードの戦闘スタイルそのものを根底から変えるほど、戦略的に重要なものでした。その核となる効果は「魔法ダメージを50%減少させる」という、まさに常軌を逸したオプション。鍛冶師であり剣士であるグリードは、本質的に物理攻撃クラスであり、高位の魔法使いや魔物が放つ強力な魔法攻撃は最大の弱点でした。しかし、この鎧はその弱点を補うどころか、完全に克服するハードカウンターとなったのです。この一つの装備セットのおかげで、グリードは本来であれば即死していたであろう数々の強敵との戦いを生き延びることができました。後の大悪魔ベリアル戦をはじめ、彼の数々の伝説的な戦いの裏には、常にこの鎧の存在があったのです。数百話にわたって彼の主力装備として活躍し続けたこの鎧は、単なる強力なアイテムではなく、グリードというキャラクターのビルドの根幹を成す、彼の代名詞そのものとなりました。
報酬③:全世界に轟いた名声と影響力
「神の敵」から英雄へ
ドレヴィゴ討伐がグリードにもたらしたものは、キャラクターを強化する直接的な報酬だけではありません。彼の名は全世界に轟き、計り知れない名声と影響力を手にすることになります。
グリードがドレヴィゴを討伐したその瞬間、『テムパル』の全プレイヤーの眼前に、衝撃的なワールドメッセージが流れました。「レベッカ教会の第13代教皇ドレヴィゴが、プレイヤー『グリード』によって討伐されました」。これは、歴史の一ページがプレイヤーの手によってめくられた瞬間でした。それまで一部のプレイヤーにしか知られていなかった「グリード」の名は、この一瞬で全世界のプレイヤーが知るところとなり、一躍、時の人となったのです。もちろん、それは賞賛ばかりではありませんでした。大陸最大の宗教組織の長を殺害したという事実は、彼を「神の敵」と見なす無数のプレイヤーからの敵意や、彼の力を危険視するトップギルドからの警戒も生み出しました。しかし、この世界的な名声によって、彼はもはや単独で活動する一介のプレイヤーではなく、その動向が世界のパワーバランスを左右する、政治的な影響力を持つ存在へと変貌を遂げたのです。この名声こそが、後のツェダカギルドの発展や、彼自身の国家建国へと繋がっていく、全ての始まりでした。
ドレヴィゴの死が物語に与えた影響と考察

ドレヴィゴの討伐は、単なるクエスト完了を超える意味を持ち、宗教・政治・神話構造にまで及ぶ影響を与えました。
影響①:ダミアンの教皇就任とレベッカ教会の分裂
宗教の頂点から始まる混乱
ドレヴィゴという絶対的な独裁者が消えたことで、レベッカ教会の頂点には巨大な力の空白が生まれました。それは、新たな時代の幕開けであると同時に、さらなる混乱の始まりでもありました。
ドレヴィゴの死後、彼の腐敗した体制は崩壊し、グリードの後ろ盾を得た敬虔な信徒ダミアンが、新たな教皇として即位します。これは、教会が浄化され、本来あるべき姿を取り戻すための大きな一歩でした。しかし、ドレヴィゴの悪影響は教会の隅々まで深く根を張っており、彼の死は決して平穏をもたらしませんでした。ドレヴィゴと共に私腹を肥やしていた多くの高位聖職者たちは、ダミアンの理想主義的な改革を当然のごとく拒絶。これにより、レベッカ教会はダミアンを支持する改革派と、旧来の権益を守ろうとする保守派との間で深刻な内部分裂に陥ります。この宗教的な内乱は、大陸全土の政治バランスを揺るがす長期的な混乱へと発展していきました。つまり、グリードが討伐したのはドレヴィゴという一人の教皇だけではありませんでした。彼は、大陸で最も強固と思われた一枚岩の組織を内側から破壊し、世界の歴史を大きく動かす引き金を引いてしまったのです。ドレヴィゴの死は、物語における宗教と政治の力学を根底から変える、壮大なサーガの幕開けでした。
影響②:グリードの「テムパル神教」台頭への布石
神なき空白に生まれる新たな信仰
一つの巨大な権威が揺らぐ時、そこには必ず新たな権威が生まれる余地が生まれます。皮肉にも、レベッカ教会の腐敗を暴いたドレヴィゴの存在が、新たな神の誕生を促すことになりました。
ドレヴィゴの悪行と、その後の教会の内乱は、多くの敬虔な信者たちを絶望させ、レベッカ女神への信仰を揺らがせるのに十分な出来事でした。特に、ドレヴィゴによって最も深く傷つけられた元「レベッカの娘」イザベルをはじめとする人々は、既存の教会に見切りをつけ、自分たちを救ってくれた英雄グリードに新たな希望を見出します。この信者たちの離反こそが、後にグリードが自らの「テムパル神教」を立ち上げる際の、最初の礎となりました。もしドレヴィゴが存在せず、レベッカ教会が清廉潔白な組織であり続けていたなら、プレイヤーであるグリードが神として崇められ、独自の宗教を確立するなど到底不可能だったでしょう。しかし、ドレヴィゴが教会の権威を極限まで失墜させたことで、人々の信仰心には大きな空白が生まれました。その空白を埋める存在として、伝説的な偉業を成し遂げたグリードは、まさにうってつけだったのです。そう考えると、ドレヴィゴは自らの堕落によって、自分たちの神を裏切り、新たな神が生まれるための土壌を耕した、最も皮肉な功労者と言えるかもしれません。
【考察】最高神レベッカの"罪"を暗示する存在だった?
神の代理人に潜む
物語の深層に目を向けると、ドレヴィゴは単なる悪役ではなく、世界の根幹に関わる大きな謎、すなわち「神々の罪」を示唆する、極めて重要な役割を担っていたと考えられます。
『テムパル』のファンの間で有力視されている考察の一つに、アスガルドの神々がそれぞれ「七つの大罪」の一つを背負っているという説があります。この説において、最高神であるレベッカの罪が何であるかは大きな謎ですが、そのヒントこそが彼女の代理人である教皇ドレヴィゴの存在です。彼の教会を私物化する「強欲」や、快楽に溺れるその姿は、まさしく大罪の一つ「色欲」を彷彿とさせます。地上の最高代理人である教皇がこれほどまでに罪深いのであれば、彼が仕える神自身もまた、決して無謬ではないのではないか。ドレヴィゴというキャラクターは、読者にそうした神々への疑念を抱かせる、最初のきっかけとなりました。彼の存在は、一見完璧に見える神々の世界にも隠された欺瞞や罪が存在することを示唆する、巧みな伏線だったのです。そう考えると、グリードによるドレヴィゴ討伐は、単に腐敗した聖職者を倒しただけでなく、偽りの神聖さに覆われた世界の欺瞞に初めて挑んだ、神々との長い戦いの序章であったとも解釈できるでしょう。
まとめ

この記事では、堕落した教皇ドレヴィゴについて、その正体からグリードとの激闘、そして彼の死が物語に与えた計り知れない影響までを徹底的に解説してきました。
要点を振り返りましょう。
- ドレヴィゴは、聖職者の仮面を被り、教会を私物化した腐敗の象徴でした。
- 彼の非道な行いが、グリードを利己的なプレイヤーから真の英雄へと覚醒させました。
- 討伐報酬である「聖なる光の鎧セット」は、その後のグリードのビルドの根幹を成しました。
- 彼の死は、レベッカ教会の分裂と、後の「テムパル神教」の台頭という世界の大きな変化を引き起こしました。
ドレヴィゴという存在の意義
ドレヴィゴは決して物語の最強キャラクターではありません。しかし、彼は主人公グリードが乗り越えるべき最初の「壁」として、そして彼の伝説を始めるための「触媒」として、これ以上ないほど完璧な役割を果たしました。彼の存在がなければ、グリードの物語は全く異なるものになっていたでしょう。
忘れ得ぬ暴君ドレヴィゴの物語を知ることで、私たちはグリードの伝説が始まったあの瞬間の興奮を、きっともう一度味わうことができるはずです。





