『テムパル』を読んでいて、「教皇選挙編に出てきたパルカルって、結局何者だったんだろう?」「すごく嫌な奴だったけど、詳しい悪事や背景はうろ覚えだな…」と感じていませんか?
共感ポイント
しかし、彼の登場期間は比較的短いため、その狡猾な策略やサハラン帝国の思惑、そして主人公グリードによって断罪されるまでの詳細な流れを忘れてしまいがちです。
彼の真の役割を知らないままでは、物語の大きな転換点である「教皇選挙編」の面白さを最大限に味わえていないかもしれません。
ご安心ください。この記事では、パルカル(パスカル)というキャラクターの全てを、物語の情報を網羅して徹底的に解説します。
彼の正体から悲惨な末路、そして物語における真の役割まで、この記事を読めば全ての疑問がスッキリ解決します。
『テムパル』の物語をより深く楽しみたい、キャラクターの背景までしっかり理解したい、そう考える熱心なファンのあなたのために、全ての情報を整理しました。
さあ、読み解こう!
さあ、パルカルという旧時代の権力者が、いかにしてグリードの前に崩れ去ったのか、その物語の核心に迫っていきましょう。
『テムパル』のパルカルとは?正体と基本プロフィール

このセクションでは、まず物語の重要人物であるパルカルが何者なのか、その基本情報と物語における立ち位置を明確にします。彼のキャラクターを理解するための基礎知識をここでしっかり押さえましょう。
ひと目でわかる!パルカルのプロフィール早見表
パルカルのプロフィール表
| 項目 | 内容 |
| 本名 | パルカル(Pascal) |
| 所属・勢力 | ジュダール教会、サハラン帝国 |
| 役職 | 第11代ジュダール教会教主、第14代レベッカ教会教皇候補者 |
| 初登場 | 小説 Chapter 271(策略が言及) |
| 最期 | 小説 Chapter 281(グリードに悪事を暴露され死亡) |
| 出自・血統 | サハラン帝国の貴族、チリタ伯爵の三男 |
| 自称 | 第5代教皇フランシスの子孫 |
| 主な敵対者 | グリード、ダミアン、イザベル |
上記の通り、パルカルはジュダール教会のトップでありながら、さらに大きな権威を持つレベッカ教会の教皇の座を狙う野心的な聖職者です。
しかし、その立候補の裏には純粋な信仰心ではなく、富と権力、そして大陸最強国家であるサハラン帝国の政治的思惑が渦巻いていました。
彼の策略が初めて言及されるのが小説の271話、そしてグリードによって破滅し死亡するのが281話と、その暗躍期間は非常に短いものでした。
しかし、その短い期間の中で見せた悪辣さや、物語に与えた影響の大きさから、多くの読者に強烈な印象を残しています。
彼の存在は、グリードやダミアンが打ち破るべき旧来の権力構造の象徴として、物語の重要な転換点を創り出したのです。
物語における役割:帝国の傀儡であり、教会の腐敗の象徴
パルカルの物語的役割
パルカルは単なる一介の悪役ではありません。彼の存在は、当時のレベッカ教会がいかに腐敗していたか、そして帝国がいかに教会へ影響力を及ぼそうとしていたかを読者に示す、非常に重要な役割を担っていました。
彼の行動原理は信仰ではなく、全てが自己の利益、すなわち富と権力に基づいています。
帝国の貴族という出自を利用して聖職者の地位を得て、帝国の資金で教会の長老たちを買収する姿は、まさに聖職売買そのものです。
このキャラクターを通して、読者は当時のレベッカ教会が内部から腐敗しきっていた事実を目の当たりにします。
さらに、彼の背後には常にサハラン帝国の影がありました。帝国は中立を保つレベッカ教会を支配下に置くため、パルカルを「傀儡(かいらい)」として教皇に据えようと画策していました。
つまり、パルカルの勝利は、教会が帝国の属国と化すことを意味していたのです。また、物語の構図上、彼は真の信仰者であるダミアンが教皇になるための「最後の試練」としての役割も持っていました。
パルカルという巨大で不純な障害を、主人公グリードという規格外の助力を得て打ち破ることで、ダミアンの教皇就任に正当性が生まれ、読者に大きなカタルシスを与えるという、物語を盛り上げるための完璧な敵役として設定されていたのです。
パルカルの野望と偽善|なぜ彼は悪の道へ進んだのか?

パルカルの卑劣な行動の根源には、彼の出自と、見せかけの権威がありました。ここでは、彼がなぜ悪の道へと進んだのか、その背景にある2つの重要な要素を深く掘り下げていきます。
背景①:サハラン帝国の貴族という出自
貴族としての出自と帝国の思惑
パルカルの行動原理を理解する上で欠かせないのが、彼が大陸最強国家であるサハラン帝国の貴族であるという事実です。彼の野心は、この強固な後ろ盾から生まれています。
パルカルは、サハラン帝国の有力貴族である「チリタ伯爵」の三男として生を受けました。
この出自そのものが、彼の教会内での高い地位が純粋な信仰心や実績によるものではなく、極めて政治的な背景を持つことを強く示唆しています。
当時のサハラン帝国は、大陸において中立的な立場を保つレベッカ教会を自らの影響下に置くことを画策しており、パルカルはその壮大な計画を遂行するための重要な「駒」でした。
彼の教皇選挙キャンペーンは、父親である伯爵と帝国から提供される潤沢な資金援助と、強力な政治的後援によって支えられていたのです。
つまり、パルカルが教皇になることは、レベッカ教会がその独立性を失い、帝国の意のままに動く傀儡組織へと成り下がることを意味していました。
この帝国との深い癒着こそが、彼が教会の神聖な権威を私物化し、長老たちの買収といった悪事に平然と手を染めることができた最大の理由と言えるでしょう。
彼の野心は、信仰からではなく、その血筋と帝国との強固な結びつきから生まれていたのです。
背景②:「第5代教皇ファグマの子孫」という主張に隠された致命的な矛盾
血統主張と本性の矛盾
彼は自らの正当性を高めるため、教会史上最も尊敬される人物の一人である「第5代教皇フランシス」の子孫だと主張しました。しかし、この主張には彼の本性を暴く、決定的な矛盾が隠されていました。
パルカルが子孫だと自称した第5代教皇フランシスは、レベッカの娘たち(イザベルなど)が、その身に宿す神聖な武具の力によって生命力を消耗し続ける悲劇を憂い、伝説の鍛冶師ファグマに依頼して教会の「三種の神器」を封印させたという偉大な功績で知られています。
彼の行動は、教会の力よりも人命を何よりも重んじる、深い慈悲の心から生まれたものでした。しかしパルカルは、このフランシスの崇高な決断を、公の場で臆面もなく「先祖の唯一の過ち」と断じ、批判したのです。この発言は、彼の本性を余すところなく露呈させています。
彼はフランシスの慈悲の精神を受け継ぐ気など毛頭なく、ただその「血統」という権威を利用して信者たちの支持を得、教皇の座に就くことしか考えていませんでした。
彼にとって、レベッカの娘たちの命よりも、封印された神器がもたらすであろう絶大な「力」の方が遥かに重要だったのです。
この一点だけでも、彼が教皇の座に全くふさわしくない人物であることは明らかであり、この偽善に満ちた態度は、後に真にイザベルを守ろうとするグリードやダミアンとの間に、決定的な対立を生む火種となりました。
教皇選挙での汚い策略|グリードと敵対した具体的な悪事

自らの野望を達成するため、パルカルは信仰や倫理を完全に無視した卑劣な策略を次々と実行に移します。ここでは、彼がグリードやダミアンを追い詰めるために用いた、具体的な3つの悪事を詳しく見ていきましょう。
策略①:金による買収
帝国資金による買収工作
パルカルの戦略の根幹をなしていたのは、帝国の資金力を背景にした露骨な贈収賄でした。彼は聖職者としての信頼ではなく、金で支持を買い集めていったのです。
パルカルは、サハラン帝国から提供された莫大な資金を使い、レベッカ教会の意思決定に大きな影響力を持つ長老たちを次々と買収していきました。
これにより、彼は教会内部に強固な支持基盤を築き上げ、選挙を有利に進めるための地盤を固めていきました。
実際に選挙当日には、父親であるチリタ伯爵や買収済みの長老たちと密会し、勝利を確信して祝杯をあげようとする場面もあり、この選挙がいかに腐敗しきっていたかを象徴しています。
さらに彼の買収工作は、当時すでに大陸に名を轟かせていた主人公グリードにまで及びました。
彼はグリードを味方に引き入れるため、伝説級の武器である<知恵の剣>(知力+250)というとてつもない報酬を提示します。
しかし、グリードはそんな彼の申し出を一笑に付し、きっぱりと拒絶しました。
この出来事は、パルカルがグリードを単なる金やアイテムで動くプレイヤーだと完全に見誤っていたことの証左であり、両者の間にあった溝を決定的なものにし、後の完全な敵対関係へと繋がっていったのです。
策略②:権威の悪用とイザベル暗殺計画
教会権威の濫用と暗殺未遂
金だけでなく、パルカルは教会の神聖な権威すらも私利私欲のための武器として利用しました。さらに、自らの計画の邪魔になる者は、たとえそれが教会が守るべき存在であっても容赦なく排除しようとします。
彼の狡猾さが最も表れたのが、「リファエルの槍」を巡る一件です。当時、グリードはレベッカの娘イザベルの生命力が槍によって吸い取られるのを防ぐため、槍を預かり調整を施していました。
パルカルはこの状況を逆手に取り、買収した長老たちを動かして「教会の公式命令」としてグリードに槍の即時返却を要求させます。
これは巧妙な罠であり、もしグリードが命令に従えばイザベルの命が危険に晒され、彼女を保護するダミアン陣営は大きな打撃を受けます。
逆に命令を拒否すれば、グリードは教会への反逆者と見なされ、公然と攻撃する口実をパルカルに与えることになるのです。
さらに彼は、自らの計画の障害となるイザベルそのものを排除するため、暗殺者を送り込むという非道な手段にも出ました。
しかし、この暗殺計画はグリードのペットであるメムフィス(猫)のノエによってあっけなく阻止されるという、彼にとっては何とも屈辱的な結果に終わりました。
策略③:帝国の軍事介入と結界
軍事力と結界を用いた強硬手段
選挙戦が最終局面を迎えると、パルカルと帝国の策略はさらに露骨なものとなります。彼らは神聖な選挙の場に軍事力を投入し、力ずくで勝利を掴み取ろうとしました。
教皇候補者たちの演説が行われる当日、サハラン帝国はそれまでの水面下での支援とは一線を画し、あからさまな軍事行動へと踏み切りました。
帝国は、パルカルの勝利を確実なものにするため、上級赤騎士や黒騎士といった帝国の精鋭部隊を会場周辺に派遣したのです。彼らはそこで特殊な結界を展開しました。
この結界の効果は、教会関係者ではないグリードやその仲間たちが武器を使用できないようにする一方で、帝国の騎士たちは一切の影響を受けずに自由に戦闘行動が取れるという、極めて卑劣かつ一方的なものでした。
これは、グリード陣営を武力で完全に無力化し、パルカルの当選を強行するための最終手段に他なりません。
もはやそれは選挙とは名ばかりの、武力による乗っ取り計画でした。
しかし、この帝国にとって絶対的に有利な状況下でさえ、グリードは素手で赤騎士を圧倒し、その規格外の力を見せつけ、帝国の目論見は脆くも崩れ始めたのです。
グリードによる断罪!パルカルの滑稽で悲惨な末路

パルカルの完璧に見えた野望は、主人公グリードの介入によって、劇的かつ滑稽な形で打ち砕かれます。ここでは、彼の権威が失墜し、不正に蓄えた財産まで奪われた悲惨な末路を詳述します。
クライマックス:公衆の面前で全ての悪事を暴露される
暴露による権威崩壊
パルカルの破滅は、彼が勝利を確信したまさにその瞬間、多くの信者が見守る教皇選挙の厳粛な場で訪れました。
教皇候補者たちの演説が佳境に入り、パルカルが次期教皇としてその威厳を示すかと思われたその時、物語の主人公であるグリードが舞台に介入します。
グリードは、長嶺巧(長嶺巧)の助けを借りて得た確たる証拠を携え、パルカルがサハラン帝国と結託していた事実、そして帝国から提供された資金を使ってレベッカ教会の長老たちを金で買収していた不正の数々を、集まった全ての信者たちの前で白日の下に晒しました。
さらに、これまで巧妙に隠されてきたパルカルの隠し財産の存在まで突きつけられたのです。この公衆の面前での暴露は、パルカルが必死に築き上げてきた敬虔な聖職者という虚像を粉々に破壊しました。
彼の権威と正当性は一瞬にして失われ、裏で手を組んでいたはずの長老たちもろとも、彼の立場は完全に崩壊しました。
この劇的な展開は、読者に強烈なカタルシスを与え、『テムパル』の物語における大きな転換点となりました。
因果応報:隠し財産を根こそぎ奪われる皮肉な最期
鍵と爆発する倉庫とゴッドハンド
権威も名誉も、そして命までも失ったパルカル。しかし、彼の物語は死をもって終わりではありませんでした。彼の強欲の象徴であった財産は、皮肉にも最大の敵であるグリードの手に渡ります。
グリードによって悪事が暴かれ、共謀していた長老たちと共にその場で命を落としたパルカルは、死亡時に重要なアイテム<パスカルの秘密倉庫の鍵>をドロップします。
この鍵を手に入れたグリードは、パルカルの隠し財産が眠る秘密倉庫の存在を突き止めました。
倉庫の内部は、文字通り天井まで金塊で埋め尽くされており、パルカルが不正に蓄財した富の途方もない大きさを物語っていました。
しかし、この倉庫は侵入者を抹殺するための巧妙な罠が仕掛けられており、扉が開かれると同時に、部屋全体が1分以内に爆発する強力な時限爆弾が作動する仕組みになっていたのです。
通常のプレイヤーであれば、目の前の富を前にしてなすすべもなく爆死するしかありません。
しかし、グリードはここでも常識を超えた機転を発揮します。彼は自身のスキルによって召喚した、自律的に行動する4つの黄金の手「ゴッドハンド」を倉庫内に投入しました。
ゴッドハンドは、爆発までのわずかな時間で驚異的な速さで金塊を次々と回収し、グリードのインベントリへと転送していきました。そして、部屋が空になった直後、倉庫は大爆発を起こし跡形もなく消え去りました。
この一連の流れは、パルカルがその生涯をかけて築いた不正な富が、皮肉にも彼の敵であるグリードの手に渡るという、まさに因果応報の結末を迎えました。
彼の最期は、権力と富を追い求めた者の虚しさを示すものだったと言えるでしょう。
パルカルの強さと関連アイテムまとめ

パルカルは前線で戦うタイプのキャラクターではありませんでしたが、ジュダール教会の教主として高位の神聖魔法を習得していました。
ここでは、彼の戦闘能力と、彼の野望や最期を象徴する重要なアイテムについてまとめます。
パルカルの使用スキル一覧
作中で確認された神聖系スキル
パルカルが作中で使用した、あるいは習得していたことが確認されている神聖系のスキルを一覧で紹介します。彼の聖職者としての能力を見ていきましょう。
パルカルは、自らが前線に立って戦う戦闘員タイプのキャラクターではありません。
彼の真の力は、個人の武勇よりも、その地位や権威、そして彼が意のままに動員できるサハラン帝国の騎士たちの軍事力に依存していました。
しかし、ジュダール教会のトップである教主として、高位の聖職者にふさわしい神聖系のスキルを複数習得していたことも事実です。作中で確認されているスキルは以下の通りです。
<聖なる盾(Holy Shield)>: 自身や味方を守る防御系の神聖魔法。
<闇耐性(Resist Dark)>: 闇の力や呪いに対する抵抗力を高めるスキル。
<聖なるミサイル(Holy Missile)>: 聖なる力を持つ光の弾丸を放つ基本的な攻撃魔法。
<聖なる波動(Holy Wave)>: 周囲の敵に聖なるダメージを与える範囲攻撃魔法。
<大ヒール(Great Heal)>: 対象の体力を大きく回復させる高位の治癒魔法。作中では長老たちと力を合わせて使用しました。
これらのスキルは、アンデッドや悪魔族といった闇の眷属に対しては絶大な効果を発揮する強力なものですが、グリードのような規格外の力を持つプレイヤーの前では決定的な脅威とはなり得ませんでした。
彼の戦闘能力はあくまで高位NPCの枠内に収まるものであり、彼の真の恐ろしさは、こうしたスキルそのものではなく、それを支える政治的権力にあったのです。
パルカルに関連する重要アイテム
彼の象徴的な3つのアイテム
パルカルというキャラクターは、いくつかの象徴的なアイテムと深く関わっています。これらのアイテムは、彼の富と地位、そして彼の破滅がもたらした皮肉な結果を物語っています。
パルカルの人物像を語る上で欠かせないのが、彼にまつわる3つの重要アイテムです。
一つ目は、彼がグリードを買収するために提示した報酬、伝説級の武器<知恵の剣(Sword of Wisdom)>です。知力を250も上昇させるこの破格のアイテムは、彼が動かせる富の規模がいかに巨大であったか、そして他者を金や物で動かすという彼の価値観を如実に示しています。
二つ目は、彼がグリードによって倒された際のドロップ品です。
<女神の精髄(Goddess Essence)>や強化石、魔石といった貴重なアイテムの数々は、彼がゲームシステム上、非常に高ランクなNPCとして設定されていたことを示唆しています。
そして三つ目が、彼の運命を決定づけた最も重要なアイテム、<パスカルの秘密倉庫の鍵>です。
この鍵がなければ、グリードは彼の隠し財産を発見できず、物語のクライマックスである倉庫襲撃イベントも発生しませんでした。
この鍵こそが、彼の悪事の結晶である富を白日の下に晒し、それを最大の敵に明け渡すという因果応報の結末をもたらしたのです。まさに彼の破滅の引き金を引いた、物語のキーアイテムと言えるでしょう。
パルカルを取り巻く人間関係

パルカルというキャラクターを理解するためには、彼の敵対者たちとの関係性を知ることが不可欠です。ここでは、彼の運命を大きく左右した二人の重要人物との対立構造を解説します。
vs ダミアン:純粋な信仰心との対比
対立構図:信仰と権力
教皇選挙における最大のライバル、ダミアン。彼とパルカルの対立は、単なる権力争いではなく、「本物の信仰」と「偽りの権威」のイデオロギー闘争でした。
パルカルとダミアンの対立は、「腐敗した権力欲の化身」と「純粋な信仰心の持ち主」という、本作における宗教の二つの側面を象徴する戦いでした。
ダミアンは、レベッカの娘であるイザベルを心から案じ、彼女と教会を守るために教皇になることを目指す、真の信仰者です。
彼の行動は常に利他的であり、自己の危険を顧みずにグリードを庇うなど、自己犠牲を厭わない高潔さを持っていました。
一方、パルカルにとって信仰は権力を手に入れるための衣装に過ぎず、その行動はすべて自己の利益に基づいていました。
レベッカの娘の命さえ、自らの野望の障害と見なせば躊躇なく切り捨てようとする彼の姿は、ダミアンとはまさに対極にあります。
この二人の鮮やかな対比は、教皇選挙編の物語に深みを与え、読者に対して「真の指導者に必要な資質とは何か」を問いかけます。
最終的に、グリードという強力な支援者を得たダミアンが勝利を収めたことは、物語の中で真の信仰が偽りの権威に打ち勝つという、非常に大きなカタルシスを生み出すことに成功したのです。
vs グリード:新時代の英雄に敗れた旧時代の権力
時代の象徴としての対立
パルカルの全ての計画を打ち砕いた最大の敵、グリード。パルカルは、この新しい時代の英雄を最後まで理解することができず、その力の前に為すすべもなく敗れ去りました。
パルカルは、主人公グリードという存在を根本的に見誤っていました。彼はグリードを、金や権力で懐柔できる、あるいは脅迫すれば従う単なる強力なプレイヤーの一人だと考えていたのです。
しかし、グリードはパルカルが理解できる既存の権力構造の枠外にある存在でした。そのため、パルカルが仕掛けた策略はことごとく失敗に終わります。
伝説級アイテムによる買収は一笑に付され、イザベル暗殺のために送った刺客はペットの猫に阻まれるという屈辱を味わいました。
教会の権威を盾にした槍の返却命令も、グリードの機転と力によって無力化され、帝国の騎士たちが展開した武器使用不可の結界の中ですら、グリードは素手で赤騎士を圧倒し、その規格外の力を見せつけました。
グリードの力は、パルカルが頼りにしてきた富や政治的権威といった伝統的な手段では到底制御不可能な、まさに「新しい時代の奔流」そのものでした。
パルカルの敗北は、旧時代の権力者が新時代の英雄の前に為すすべもなく敗れ去るという、テムパルの物語の核心的なテーマを象徴する、必然的な出来事だったと言えるでしょう。
まとめ:パルカルは物語に不可欠な「必要悪」だった

この記事のまとめ
この記事では、『テムパル』の「教皇選挙編」における中心的悪役、パルカルについて徹底的に解説してきました。
サハラン帝国の手先として、自らの野望のために金と権力を使い、教会の権威を私物化したパルカル。彼の行動はどこまでも自己中心的で卑劣なものでしたが、その存在は物語にとって不可欠なものでした。
彼の悪逆非道な計画があったからこそ、対照的な存在であるダミアンの純粋な信仰心と高潔さが際立ち、読者は心からダミアンを応援することができたのです。
パルカルという巨大な障害がなければ、ダミアンが教皇としての資質を証明する機会も、教会内部の膿を出し切る劇的な改革も起こりえなかったでしょう。
彼の存在は、結果的にダミアンを教皇の座へと押し上げ、レベッカ教会を浄化するための重要な「触媒」として機能したのです。
最終的に、パルカルが頼った血統や金、政治的な陰謀といった「旧時代の権力」は、グリードが象徴する、個人の実力と仲間との信頼関係によって築かれる「新しい時代の力」の前に脆くも崩れ去りました。
彼の滑稽で悲惨な末路は、私たちに強烈なカタルシスを与えてくれると共に、旧時代の価値観が新しい時代の奔流に飲み込まれていく様を鮮やかに描き出しています。
彼の物語を知ることで、『テムパル』の世界がより立体的に、そして面白く感じられるはずです。これからも大陸の勢力図を塗り替えていくグリードたちの活躍に、ますます期待していきましょう!





